死ぬまでに飲みたい!おすすめオールドヴィンテージワイン

【 時代を越えて受け継がれるオールドヴィンテージワインを飲んだ方々の体験談をご紹介しています 】

【私の人生を変えた一本のワインNo.1】シャトー・マルゴー1969

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シャトー・マルゴー 1969】

私の人生を変えた一本のオールドヴィンテージワイン

 この『死ぬまでに飲みたい!おすすめオールドヴィンテージワイン』ブログにお越しいただき、ありがとうございます。

 突然ですが、あなたには「人生を変えた一本のワイン」がありますか?大切な人と一緒に記念日に飲むワイン、尊敬する人に薦められたワインなど、あなたにとって特別なワインは何か?

 ではなく、、、

 本当にそのワインがきっかけで人生を変えたワインをインタビューしてご紹介するシリーズです。それぞれの「人生を変えた一本のワイン」をご紹介しています。

本日インタビューしたのは、この方

河村 博光さん(経営者)

上の写真は、モナコからロシアのサンクトペテルブルクまでをクラシックカーでラリーする「Peace Rally」。このリーダーとして参加されていた河村さん。

ロシアのサンクト・ペテルブルグで経済フォーラムに出席されていた安倍首相とお会いした時の写真です。

【河村さんの運営サイト】

・京都嵐山にあるワンランク上のゲストハウス「プレミエール嵐山」

「kawamura hiromitsu」〜Amazing Encounter〜

・健幸食パン・サンドイッチぱんなり!|京都東福寺

  

①人生を変えた一本のオールドヴィンテージワインは、何ですか?

2016年3月、EXPLORERS CLUB 主催のワイン会で飲んだ『シャトー・マルゴー(Château Margaux)1969』です。

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シャトー・マルゴー1969
シャトー・マルゴー(Château Margaux)とは?

シャトー・マルゴー(Château Margaux)は、格付け一級で、ボルドー五大シャトーのなかでもエレガントで最も女性的なワインと評され「ワインの女王」と呼ばれる。1855年の格付け当時から五大シャトーの先頭を争う高貴なワイン。

1810年に、フランスでは珍しい「メドックヴェルサイユ宮殿」と称されるネオ・パラディアン様式の城をボルドーの建築家 ルイ・コンブが建設。

ルイ15世の愛妾デュ・バリー夫人、「レ・ミゼラブル」作者の小説家ヴィクトル・ユーゴーアメリカ第3代大統領トーマス・ジェファーソン、イギリス初代首相ロバート・ウォルなど、各界の著名人に寵愛されていたワイン。

ノーベル賞を受賞した文豪ヘミングウェイは、あまりにもマルゴーを愛し過ぎて、その名を孫娘に「マーゴー(マルゴーの英語読み)」と付けた。その美しい名の孫娘は、映画女優にまでなった。

※1969年(昭和44年)の出来事

第62代内閣総理大臣は、自由民主党佐藤栄作氏。

 

シャトー・マルゴーをどう愉しまれたのですか?

大阪のちょっと綺麗なイベントスペースで、EXPLORERS CLUBが主催する一本のシャトー・マルゴー1969を愉しむワイン会に参加しました。10名くらいの参加者で。

シャトー・マルゴー 1969」の抜栓自体が1時間20分くらいかかりましたので、その間一本のワインについて、みんな一人一つ調べて来た知識を披露して、色々語り合いました。

抜栓もコルクが結構もろく、みんなでコルクに注目してたので、崩れないかドキドキ・ヒヤヒヤしながらの1時間20分でした。コルクがポロポロと欠けたりしましたが、抜栓は見事に成功しました。

 

③なぜ、『シャトー・マルゴー』を人生を変えた一本に選んだのですか?

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シャトー・マルゴー 1969」との出会いが、衝撃的だったんです。コルクで閉じ込められていた、ワインの47年の歴史が、今、一気に花開くという愉しさみたいなものに衝撃を受けました。

それまで、僕はワイン会に参加したこともなかったし、主催したこともなかったんですが、このワイン会に参加して、「ワインってこういうものなんだ!」というのが、初めて理解できました。

 

④どんな抜栓だったんですか?

抜栓するときに、コルクが徐々に上がっていきます。コルクが完全に抜けるちょっと前くらいから、「この香りはお花畑か?」という、シャトー・マルゴーのエレガンスな香りが、ふわ~っと部屋中に広がるんです。

その香りは、今まで飲んだワインとは全く違う広がり方で、ほのかに感じるとかではなく、しっかりしているんです。47年間、閉じ込められていた香りが一気に花開いた感じです。

コルクが乾燥しているので、完全に抜けなくてもある程度コルクが抜けてきたら、一気に香りが飛び出してくるんですよね。部屋の広さは、10m☓4mくらいの広さだったんですが、部屋中一気に香りが広がりました。抜栓を終えて、ワインを飲む期待感がどんどん高まって行きました。

 

⑤抜栓後は、どんな表情を見せてくれたのですか? 

抜栓した後、ワイングラスにサーブしながら、空気に触れていくと、1分毎くらいにマルゴーの味や香りが、土っぽい香りがしたり、花の香りがしたり、どんどん変わっていくんです。

シャトー・マルゴーというと「ボルドーの宝石」といわれ、五大シャトーの中で最もエレガンスとか優雅とか貴婦人なワインと言われています。僕が感じたのは『魅惑的な女性』でした。いろんな側面を持っていて、それを使い分けながらも、芯が通っている女性のイメージを抱きました。

「こんなに色んな表情があるのか?」と驚きました。参加者も、僕と同様に、時間とともに変わっていく味や香りに驚いていて、抜栓時の香りで、すでにやられましたね。

 

シャトー・マルゴー1969、一口目の印象は?

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アルコールの感じが全くしなかったです。わかりやすく1.000円や2.000円で売っているワインと比較させてもらいますが、低価格のものは鼻に突くようなアルコールの匂いがするのに対して、それが全くなくて、熟成されている香りを愉しむものという感じがしました。

 

⑦マルゴーを飲むことによって人生変わったと思うことは?

自分の中で、時間軸が変わりました。

どういう事かといいますと、今、自分が生きているのは、今、この瞬間じゃないですか。それが「シャトー・マルゴー 1969」を愉しむことによって、生産当時の47年前にタイムスリップできる感覚があるんです。そこから、今までの時間の経過とか、過去と現在を行き来できる感覚といいましょうか。47年前のものが抜栓することで、空気に触れて、ワインのストーリーが始まる。

抜栓することで、ワインは熟成という期間から一気に開放され、花開き始める。その時間軸の面白さ。感覚的なものですが、人生のすべてのことに対して、感じ方が変わりますよね。

クラシックカーもそうですが、その当時はどうだったのか?とか、自分の評価軸の中に”時間軸”というものが確実に増えました。それがオールドヴィンテージワインの愉しさの一つだと思います。

 

⑧マルゴーに出会う前の河村さんにとって、ワインとは何だったでしょうか?

以前、アルコールは好きでいろいろと飲んでいましたが、ビール、焼酎、日本酒、その中にワインが選択肢としてある感じです。アルコールの一つでした。それでもワインは好きでしたが、高尚な飲み方はしてなかったです。ビールに飽きてきたのでワインにしようかという感じの楽しみ方でした。

 

⑨今のあなたにとって、オールドヴィンテージワインとは何ですか?

『自分を成長させるために必要なもの』だと思います。

参加したワイン会は、自分が飲んだワインをどう感じているかと言うのを表現するワイン会でした。僕は、何かに例えて、ワインを表現するのが、まだまだ下手です。

でも、これからワイン以外の色々な経験をし、人生を豊かにしていく中で、いろんなことを身に付けていく。それがワインを飲むときの表現として現れるので、表現するときに自分の実力も図れると思うんです。そういう愉しみ方もありますよね。

 

シャトー・マルゴー 1969を異性に例えると? 

とても優雅で凛とした女性をイメージしました。一本調子の様ではなく、出会う人に合わせて自分の違った魅力を魅せられる表現の幅を持っている人で、奥深さと凛としながらもしなやかさがあるマダムのように感じました。

 

⑪これからオールドヴィンテージワインを愉しむ人に向けて

ワインを飲んだ時の味・香り・インスピレーションなどを何かに例えて表現すると、より愉しいと思います。それが、ワイン会の場を盛り上げることにもなります。だからこそ、ワイン以外の遊びをしないと表現できないですから。ワイン以外の経験を積むっていうのが大事ですよね。

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シャトー・マルゴー1969

 

●【最後に 】

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 インタビュー記事中に出てくるエクスプローラーズクラブが主催するワイン会は、一本のオールドヴィンテージワインだけを10名ほどのメンバーでじっくり愉しみ、知識や感想を共有し、お互い学びを得ながら上質で美しい時間を形成する会です。福岡地区のワイン会はインタビュアーでもある山下が開催しています。

 EXPLORERS CLUBでは、全国に地区(支部)があり、地区でのワイン会を開催しています。

 メンバーになると全国で開催されるワイン会にもご参加いただくことが可能です。EXPLORERS CLUB 福岡では不定期ですがクラブメンバー以外の方にもご参加いただけるオールドヴィンテージワイン会を開催しています。

 こちらの申し込みフォームにご登録いたただきますと『次回の開催案内』をメールにてご連絡させていただきます。

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