死ぬまでに飲みたい!おすすめオールドヴィンテージワイン

【 時代を越えて受け継がれるオールドヴィンテージワインを飲んだ方々の体験談をご紹介しています 】

【私の人生を変えた一本のワインNo.4】シャトー・タルボ1985

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【シャトー・タルボ1985】

私の人生を変えた一本のオールドヴィンテージワイン

 この『死ぬまでに飲みたい!おすすめオールドヴィンテージワイン』ブログにお越しいただき、ありがとうございます。

 突然ですが、あなたには「人生を変えた一本のワイン」がありますか?大切な人と一緒に記念日に飲むワイン、尊敬する人に薦められたワインなど、あなたにとって特別なワインは何か?

 ではなく、、、

 本当にそのワインがきっかけで人生を変えたワインをインタビューしてご紹介するシリーズです。それぞれの「人生を変えた一本のワイン」をご紹介しています。

本日インタビューしたのは、この方

齋藤靖之さん

EXPLORERS CLUBにて、世界最難関7大海峡をディンギーで渡るヨット部『Oceans7』プロジェクト第1弾にて、2014年6月にドーバー海峡を制覇。モナコ公室主催『薔薇の舞踏会』出席。同11月に日本初となる200人でのデビュタント『 第1回 BAL de JAPON 』を開催。

 

①人生を変えた一本のオールドヴィンテージワインは、何ですか?

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シャトー・タルボ1985

2014年2月に、EXPLORERS CLUB 主催のワイン会で飲んだ『シャトー・タルボ1985 』34年前のワインです。

※シャトー・タルボ(Chateau Talbot)とは?

シャトー・タルボ(Chateau Talbot)は、凝縮しつつもなめらかなスタイルは、まさにボルドーワインの優雅さと偉大さの典型。

所有するブドウ畑の面積は「107ha(ヘクタール)」と、メドック地区でも2番目の大きさを誇っている。タルボはボルドーでは唯一、手摘みで収穫されたブドウを、余分な水分を飛ばすために温風の出るトンネルをくぐらせる。元来ピーチなどのデリケートなフルーツに施されてきた手法である。

15世紀のイギリス統治時代にサン・ジュリアン一体をタルボ将軍が治めていた。タルボ将軍はイギリスの歴史の中でも名将として有名で、シェイクスピアの「ヘンリー6世」にも出て来る、英国人にとっては歴史上の英雄です。

これが名前の由来で、1453年にカスティヨンの戦いで敗れた、イギリス人のギィエンヌ総督、英軍指揮官タルボ将軍、シュルベリー伯爵にちなんだもの。

※1985年(昭和60年)の出来事

内閣総理大臣は、自由民主党中曽根康弘氏。

男女雇用機会均等法が成立。群馬県御巣鷹の尾根に墜落した『日航ジャンボ機墜落事故』もこの年。初の日本人宇宙飛行士誕生し、携帯電話の先駆けとなるショルダーフォン(NTT)も登場。

ファミコン用ソフト『任天堂スーパーマリオブラザーズ』が発売され空前の大ヒット。ヒット曲はチェッカーズの『ジュリアに傷心』で、映画では『ゴーストバスターズ』がランキングNo.1になっている。

②そのオールドヴィンテージワインをどう愉しまれたのですか?

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シャトー・タルボ ワイン会

 ワインは、飲み物という存在だけではなく、遊び道具だということが分かりました。

2014年2月に、EXPLORERS CLUB 主催のワイン会に参加しました。そこで一本の「シャトー・タルボ1985」を10人ほどで囲み、シャトー・タルボの知識を一人一つ持ってきたものを発表し合い、その後、抜栓。そしてワインを飲み、1人づつ感想を発表するという流れでした。

 

 ボルドーといえば、フルボディで渋く、タンニンがキツイというイメージがありましたが、「30年以上経っているワインというのは、こんなに熟成され、こんなに華やかになるのか!」と、時間を経て熟成される威力を思い知らされたのが、このシャトー・タルボ1985でした。タルボの強烈な香りと、甘い味に酔いしれる魅力的なワインに酔いしれました。

 

 一本3万円くらいで飲めるシャトー・タルボ。ボルドー五大シャトーブルゴーニュロマネ・コンティとなると、金額の桁が変わります。レストランでワインを飲もうと思ったら、3倍くらいの金額になると思います。シャトー・タルボをレストランで飲むと10万円近くするのではないかと思いますが、このワイン会では、一本のワインを参加者の頭数で割るので、お金もかからないから非常に参加しやすいですよね。

 

 参考までに、ワイン評論家のロバート・パーカー氏は、この「シャトー・タルボ1985」を89点と評価しています。

1985年のタルボは1982年ものを小型にしたようなワインであり、現在、飲むのにはうってつけである。色は非常に深みがあり、熟した、豊かなベリーのような香りがあり、しなやかで肉付きがよく、ミディアムボディである。たっぷりとした果実味があり、フィニッシュはなめらかで優雅で、すばらしくバランスがよい。

ロバート・パーカーボルドー第3版」より引用】

 

③シャトー・タルボに出会って、人生変わったことや、気付きなどありますか?

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シャトー・タルボ ワイン会

 オールドヴィンテージワインの抜栓ができるようになって、パーティーの場で目立つことができるようになりました。シャトー・タルボ一本のおかげ、というわけではありませんが、シャトー・タルボを飲んだことがキッカケで、レストランでワインリストを見て決められるようになりました。まだまだ、モナコのレストラン「ルイ・キャーンズ(Louis XV)」でワインリストを渡されるなんて経験はありませんが。

 

 そして、シャトー・タルボのおかげで、ボルドーワインのイメージが大きく変わりました。ボルドーといえば”渋い”というイメージがありましたが、いいオールドヴィンテージワインを熟成させると、こんなにも底力が出るんだということに驚かされましたね。渋いものではなくて、こんなにも華やかなものなんだと。そして、ワインというものは「時間が価値を高めていく」飲み物だという意味がよく分かりました。

 

 シャトー・タルボは、30年ものでも価格帯がお手軽な金額です。コレが例えば、シャトー・マルゴーだと、2000年に生産された生まれたばかりのワインでも、もうすでに5〜8万円します。お金に余裕がある方は、そのシャトー・マルゴーを購入して、家のセラーで寝かせるという遊びもいいですよね。ワインの値段って時間を買うということ。そう考えると、ワインって、愛おしいですし、希少なものと感じますよね。

 

 もう30年前のワインは作れませんから。どんどん飲まれて世の中から消えていきます。減っていく一方だからワインの価値は上がっていきます。そういう意味でもシャトー・タルボは飲むべきワインですね。飲めるチャンスは大事にしたいですし、一本一本を大事にしようと思いますね。

 

④シャトー・タルボに出会う前の齋藤さんにとってワインとは?

 酔っ払うための、その他大勢のお酒の一種でした。

 

⑤今の齋藤さんにとって、ワインとは?

 人生を愉しむツールです。素敵な人と時間を愉しむツールになりました。これはシャトー・タルボのワイン会を通して、ワインの愉しみ方を教わったから理解できた部分があります。時間を経たワインの凄さに気が付きました。

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シャトー・タルボ1985

 

●【最後に 】

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 インタビュー記事中に出てくるエクスプローラーズクラブが主催するワイン会は、一本のオールドヴィンテージワインだけを10名ほどのメンバーでじっくり愉しみ、知識や感想を共有し、お互い学びを得ながら上質で美しい時間を形成する会です。福岡地区のワイン会はインタビュアーでもある山下が開催しています。

 EXPLORERS CLUBでは、全国に地区(支部)があり、地区でのワイン会を開催しています。

 メンバーになると全国で開催されるワイン会にもご参加いただくことが可能です。EXPLORERS CLUB 福岡では不定期ですがクラブメンバー以外の方にもご参加いただけるオールドヴィンテージワイン会を開催しています。

 こちらの申し込みフォームにご登録いたただきますと『次回の開催案内』をメールにてご連絡させていただきます。

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