【私の人生を変えた一本のワインNo.8】シャトー・ラフィット・ロートシルト1874
- 私の人生を変えた一本のオールドヴィンテージワイン
- 本日インタビューしたのは、この方
- ①人生を変えた一本のオールドヴィンテージワインは、何ですか?
- ②そのオールドヴィンテージワインをどう愉しまれたのですか?
- ③ラフィット・ロートシルト1874から得た大きな気付き
- ③それまでの高橋さんにとってワインとは?
- ④今の高橋さんにとってワインとは?
- ⑤ラフィット・ロートシルトを異性に例えると?
- ⑥これからオールドヴィンテージワインを愉しむ人に向けて
- ●【最後に 】
私の人生を変えた一本のオールドヴィンテージワイン
この『死ぬまでに飲みたい!おすすめオールドヴィンテージワイン』ブログにお越しいただき、ありがとうございます。
突然ですが、あなたには「人生を変えた一本のワイン」がありますか?大切な人と一緒に記念日に飲むワイン、尊敬する人に薦められたワインなど、あなたにとって特別なワインは何か?
ではなく、、、
本当にそのワインがきっかけで人生を変えたワインをインタビューしてご紹介するシリーズです。それぞれの「人生を変えた一本のワイン」をご紹介しています。
本日インタビューしたのは、この方
高橋康代さん(矯正歯科医)
東京都港区南青山の矯正歯科(顎関節症・噛み合わせ) 青山高橋矯正歯科医院 院長。
在籍メンバー430名を超えるEXPLORERS CLUB女子部 部長。世界最高峰の舞踏会 モナコ公室主催『薔薇の舞踏会』3年連続出席。
①人生を変えた一本のオールドヴィンテージワインは、何ですか?
EXPLORERS CLUB 主催のウルトラワイン会で飲んだ『シャトー・ラフィット・ロートシルト1874 』144年前のワインです。
※シャトー・ラフィット・ロートシルト(Château Lafite-Rothschild)とは?
シャトー・ラフィット・ロートシルト(Château Lafite-Rothschild)は、メドック地区ポーイヤック村にあるシャトー。ボルドー5大シャトー筆頭で、5大シャトーのなかで最も繊細なエレガンスを極め、ルイ15世と寵姫ポンパドゥール夫人が愛した「王のワイン」として有名。
18世紀にフランス宮廷でボルドーワインの真価を最初に認めさせたと言われ、1855年のパリ万国博覧会で行われたメドック公式格付けでは、第1級格付けの筆頭として最高評価を受けた。まぎれもなく世界最高峰の赤ワイン。
「ラフィットには魂があり、美しい魂があり、優しく、寛大です。ラフィットは地球を夢に変えます。ラフィットは調和であり、自然と人間の調和です。なぜなら、私たちの素晴らしいワイン生産者なしでは、何も行われないからです。」5代目オーナー:エリック・ド・ロスチャイルド男爵(HPより引用)
※1874年(明治7年)の出来事
内閣制度ができる前の時代。初代内閣総理大臣の伊藤博文が明治18年〜。
明治維新直後の日本。板垣退助らにより、国民によって選ばれた議員による国会設立を目指すために「民撰議院設立建白書」が政府に提出された。江戸幕府の崩壊で無政府状態にあった東京に東京警視庁が設置。
世界では、ドイツが統一され、ドイツ・オーストリア・ロシアの三国による対フランス同盟「三帝同盟」が締結された時代。
②そのオールドヴィンテージワインをどう愉しまれたのですか?
初めて出席したEXPLORERS CLUB 主催のウルトラワイン会で『シャトー・ラフィット・ロートシルト1874 』に出会いました。以下が、ウルトラワイン会のラインナップです。
●【ウルトラワイン会9本のラインナップ】
- 1968 Château Calon Segur(シャトー・カロン・セギュール)
- 1968 Château Petrus(シャトー・ペトリュス)
- 1959 Bollinger(ボランジェ)特別枠
- 1958 Château Lafite-Rothschild(シャトー・ラフィット・ロートシルト)
- 1938 Château Lafite-Rothschild(シャトー・ラフィット・ロートシルト)
- 1874 Château Lafite-Rothschild(シャトー・ラフィット・ロートシルト)
- 1918 Château Latour(シャトー・ラトゥール)
- 1918 Château d’Yquem(シャトー・ディケム)
- 1811 Camus Napoleon Grandemarque Cognac(ナポレオン・グランコニャック)
このワイン会では、三本のロートシルトと出会いました。
- 1958 Château Lafite-Rothschild:60年前
- 1938 Château Lafite-Rothschild:80年前
- 1874 Château Lafite-Rothschild:144年前
普通、ここまでのワインに出会えないですよね。もし奇跡的に出会えたとしても、傷んでいたり、飲めなかったりしては意味がありません。そのワインが生きているのか?というのが重要です。1874年のロートシルトは、1873年に始まった世界的な大不況や、1914年から始まった世界大戦の中を生き抜いてきたんです。そして、ただ生き抜いてきただけでなく、しっかり熟成して過去最高の状態で、この日を迎えているのです。もう奇跡ですよね。
最初に1958年のロートシルト。次に1938年のロートシルト。最後に1874年のロートシルト。という年代の若い順番で飲んだのですが、圧倒的に一番古い1874年のロートシルトが感動するほど美味しかったんです。144年も経っているワインだと酸味が強かったりするのかと思ってたのですが、、、。
「それが歳を重ねるということ」なんだと、EXPLORERS CLUB ファウンダーのKATO氏に教えて頂きました。
歳を重ねていくというのはお金では買えないものですし、歳を重ねた人の美しさや生き方がすごく価値があるということを学びました。このワイン会で、ロートシルトというワインと出会い、自分の人生観が変わりました。明らかに人生が豊かになりました。
そして、144年前のロートシルトですから、空気に触れると劣化が早いのが古酒の特徴です。一気に味や香りが落ちてしまいます。ワインがサーブされたら、すぐに飲まないと最高に美味しい瞬間を逃してしまいます。私はロートシルトを飲んで、たったこの数分間の最も美味しい時間のために情熱を注いだ、当時のワインの造り手の命や息吹を感じました。言葉で説明するのは難しいですが、時空を超えた感覚です。そして、その価値を理解できる人たちと愉しめる空間が、すごく美しかったです。
③ラフィット・ロートシルト1874から得た大きな気付き
ウルトラワイン会では、自分が想像もできなかったような出会いがありました。そして、出会うだけではなく、それに相応しい自分にならなければいけない。ということに気付かされました。「シャトー・ラフィット・ロートシルト1874」を飲んだ人間として、これからどう生きなければならないか?ということを。
だからこそ、美しい毎日を過ごすべきです。”美しさ”というのは、毎日自分の決めたことを自分を律して行うことで初めて見えてくるもの。積み重ねが大事というのは、オールドヴィンテージワインを通して教えてもらえたことです。
そして、「相手の価値を最大化させる」という生き方。この「シャトー・ラフィット・ロートシルト1874」は、ワインとして生まれ144年の時を待って、この日ようやく飲まれました。この日の参加者全員が、この144歳の「シャトー・ラフィット・ロートシルト1874」に相応しい人間にならねばと、飲むまでの短時間で一気に成長させられたのです。これこそが、「相手の価値を最大化させる」という生き方そのものではないでしょうか?
ワイン会が終わって、今、あの時間の崇高さや貴重さというものを感じています。だからこそ、私は今「シャトー・ラフィット・ロートシルト1874」と愉しんだ自分として生きていきます。
③それまでの高橋さんにとってワインとは?
嗜好品です。ワインは、今までの人生の中では、そんなに近い存在のものではなく、結婚式に出席したり、フランス料理を食べる時に飲んでいましたが、そんなに興味もありませんでした。そのときもソムリエが進めてくれるワインを頂く程度でした。なぜワインを飲まなければいけないのか?というのが、正直、わかっていませんでした。
④今の高橋さんにとってワインとは?
人生を愉しむためのツールであって、仲間と愉しむものです。一人で飲むものではありません。一本の素敵なワインを10人で飲めば10人の人生が豊かになる。ワインにはそんな力が宿っています。それは、人生を愉しむと覚悟を決めた人たちと一緒に飲むに限りますが。
私は、ワインも人も同じだと思っています。
- あなたはどんな親に育てられたのですか?
- どこ出身なのですか?
- 今、どんなふうに過ごしているんですか?
- どんな生き方をしているんですか?
そんなことをワインに語りかけながら、もっとワインと会話できるようになったら素敵ですよね。
人生とは「美しい景色をどれだけ自分の目で見たか?」です。「シャトー・ラフィット・ロートシルト1874」を飲んだ人間として、どう生きるか?どれだけの美しい景色を見るか?それに相応しい人にならなければなりません。だからこそオールドヴィンテージワインは、人生を愉しむと覚悟を決めた人たちと一緒に飲むに限ります。
⑤ラフィット・ロートシルトを異性に例えると?
だからこそ私からすると、「シャトー・ラフィット・ロートシルト1874」は、すごい素敵な女性でイメージでは、イギリス連邦王国女王「エリザベス女王(Elizabeth II)」のような存在です。自分の生き方をしっかり決めて、その覚悟を持って生きなさいと伝えてくれた。私が飲むべきワインだったと思います。だからこそ、もっとステキに歳を重ねていきます。
⑥これからオールドヴィンテージワインを愉しむ人に向けて
ワインは本当に素敵な飲み物です。私からお伝えしたいことはたくさんありますが、「ワインのある人生を愉しみませんか?」ということをお伝えしたいです。そして、一人で愉しむのではなく、一本のオールドヴィンテージワインを仲間と。一人では飲めないワインを一緒に飲もう!こんなワインがあるんだ!?というのを知ってみませんか?
例えば、大好きなハリウッド映画に出てた憧れの女優さんが飲んでたワインを飲むとか。決してワインは小難しい飲み物ではなく、誰でも気軽に愉しめるものです。
「こんな素敵なワインを飲む人生って憧れませんか?」私の憧れのワインを飲むという経験をする。それが大事なことだと思います。だからこそ、まず超一流のワインから知ることが重要だと思います。
●【最後に 】
インタビュー記事中に出てくるエクスプローラーズクラブが主催するワイン会は、一本のオールドヴィンテージワインだけを10名ほどのメンバーでじっくり愉しみ、知識や感想を共有し、お互い学びを得ながら上質で美しい時間を形成する会です。福岡地区のワイン会はインタビュアーでもある山下が開催しています。
EXPLORERS CLUBでは、全国に地区(支部)があり、地区でのワイン会を開催しています。
メンバーになると全国で開催されるワイン会にもご参加いただくことが可能です。EXPLORERS CLUB 福岡では不定期ですがクラブメンバー以外の方にもご参加いただけるオールドヴィンテージワイン会を開催しています。
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