【私の人生を変えた一本のワインNo.28】ペリエ・ジュエ・グラン・ブリュット
- 私の人生を変えた一本のオールドヴィンテージワイン
- 本日インタビューしたのは、この方
- ①人生を変えた一本のオールドヴィンテージワインは、何ですか?
- ②「ペリエジュエ」は、どこで、どんな状況で飲まれたのですか?
- ③一口目は、どんな印象でしたか?
- ④ペリエ・ジュエ。どんな泡でしたか?
- ⑤ペリエ・ジュエを飲んで、人生がどのように変わりましたか?
- ⑥そのワインに出会う前の岡野さんにとってワインとは?
- ⑦今の岡野さんにとって、ワインとは?
- ⑧これからオールドヴィンテージワインを愉しむ人に向けて
- ●【最後に 】
私の人生を変えた一本のオールドヴィンテージワイン
この『死ぬまでに飲みたい!おすすめオールドヴィンテージワイン』ブログにお越しいただき、ありがとうございます。
突然ですが、あなたには「人生を変えた一本のワイン」がありますか?大切な人と一緒に記念日に飲むワイン、尊敬する人に薦められたワインなど、あなたにとって特別なワインは何か?
ではなく、、、
本当にそのワインがきっかけで人生を変えたワインをインタビューしてご紹介するシリーズです。それぞれの「人生を変えた一本のワイン」をご紹介しています。
本日インタビューしたのは、この方
岡野 祐司さん
モナコ在住。在籍メンバー450名を超えるEXPLORERS CLUBのゼネラルマネージャー(GM)。世界最高峰の舞踏会 モナコ公室主催『薔薇の舞踏会』3年連続出席。
2020年にテレビ番組『マツコ会議』に出演し、番組放送後のミニ番組では「モナコ移住予定の岡野夫婦に密着!」という形で取り上げられました。
①人生を変えた一本のオールドヴィンテージワインは、何ですか?
ペリエ・ジュエのメゾンで飲んだ『ペリエ・ジュエ・グラン・ブリュット(Perrier-Jouet Grand Brut)』です。
※ペリエ・ジュエ(Perrier Jouet)とは?
ペリエ・ジュエ(Perrier Jouet)とは、フランスのシャンパーニュ地方・エペルネーにあるシャンパーニュ。1811年創業。「エレガントでフローラル、そしてダイヤモンドの様な輝きを放つ、繊細で、上品な味わい」と表現される極上のシャンパーニュ。
最高級シャルドネ種から生まれた、 芸術品と呼ばれるシャンパーニュで、グレース・ケリー、ヴィクトリア女王など数々の偉人に愛されてきた。モナコ王室アルベール大公の結婚式の公式シャンパーニュになるなど、モナコ王室との縁も深い。
②「ペリエジュエ」は、どこで、どんな状況で飲まれたのですか?
ペリエ・ジュエ・グラン・ブリュットを飲んだのは、フランスのシャンパーニュ地方のエペルネ(Epernay)という街にある、1811年から創業者の家族が、代々受け継ぐ「ペリエ・ジュエ(Perrier Jouet)」の迎賓館「メゾン ベル エポック」でした。
このメゾンは、フランスの象徴となるマリアンヌ像が立つ、レピュブリック広場から、シャンパーニュ通りを歩き5分ほどのところにあります。
このレピュブリック広場は、フランスの正式名称『Republique Francaise(フランス共和国)』の共和国を名に冠した広場で、この近辺には、世界遺産にも選ばれているLVMHグループの「モエ・エ・シャンドン(Moët et Chandon)」や「ドン・ペリニヨン(Dom Pérignon)」、「クリュッグ(Krug)」などの大きなメゾンがある、まさにシャンパーニュの街です。
この時は、私がモナコ公国でお世話になっている先生が、「ペリエ・ジュエ(Perrier Jouet)」の迎賓館「メゾン ベル エポック」に入れるように特別に手配してくださって、見学する機会を得ることが出来ました。
メゾンの地下カーブには所蔵している数多くのシャンパーニュが眠っています。そして、この地下カーブにはメゾンのために制作したフレンチ・アール・ヌーヴォーのプライベートコレクションが飾ってあり、もうその全てが芸術でした。
地下カーブの見学も終わり、試飲の部屋へ。部屋にあるBARカウンターには、黄色み帯びた色調に、溌剌としたパールのような泡で輝く「ペリエ・ジュエ・グラン・ブリュット」が注がれたグラスが並んでいました。
今までも、シャンパーニュが大好きで飲んできましたが、今まで飲んだシャンパーニュの全てを打ち消すほど、「こんなに力強いシャンパーニュ飲んだことない!!」と思うほど衝撃的に美味しかったんです。
「ペリエ・ジュエ・ベル・エポック」ではなく、シャンパーニュ地方の、ここエペルネのセゾンで飲む「ペリエ・ジュエ・グラン・ブリュット」。
「エレガントでフローラル、そしてダイヤモンドの様な輝きを放つ、繊細で、上品な味わい」というペリエ・ジュエは、こんなにすごいのか!と、繊細でありその力強さに震えるほど感動しました。
③一口目は、どんな印象でしたか?
一口飲んだときに感じたのは、無理やり口を開けて、口の中にマスカットを一房入れて、目一杯頬張った口の中をクシュっと、ひと噛みしてマスカットが潰れたときのような。
刺さるようなフレッシュ感とストレートなマスカットなアロマの香りで美味しかった!!!
泡も元気で溌剌としたパールのよう。感動で「これがシャンパーニュか!!」と吠えてしまうほどでした。
④ペリエ・ジュエ。どんな泡でしたか?
やっぱり「ペリエ・ジュエ・グラン・ブリュット」の泡は、すごかったですね。あんな素敵な地下カーブに保管されていて、そのまま地上に持って上がって、すぐに飲むので、シャンパーニュに全くストレスがかからないんです。
フランスから日本にくるワインは、長距離移動によるストレスを抱えています。シャトーからトラックでガタガタ揺られ、飛行機や船に乗り、そこで激しい気圧変化や温度変化を受け、卸売業者から販売店やホテルに移動し、飲まれるまで待機している。保管条件もお店それぞれによって違うでしょう。ワインからしてみれば「いつ飲まれるんだろう?」と思いますよね。
ドンペリニヨン(Dom Pérignon)や、ボランジェ(Bollinger)は、力強いシャンパーニュですが、ルイナール(Ruinart)や、ペリエジュエ(Perrier Jouet)は、特に繊細なシャンパーニュですので、日本で飲むときは選ぶのも慎重になります。ストレスなく日本で飲めるものは無いのではないか?と思います。シャンパーニュを飲むなら、フランスやモナコですね。
やっぱり移動のストレスはとても大きくて、初めてブルゴーニュに行った時、畑の横のレストランに行って、そんなに価格も高くないブルゴーニュワイン飲んだのですが、「ストレスのかかってないワインって、こんなに美味しいのか!!」と感動した覚えがあります。
⑤ペリエ・ジュエを飲んで、人生がどのように変わりましたか?
モナコ公国で食事するときは、EXPLORERS CLUB ファウンダーであるKATO氏とご一緒させて頂くことが多く、その時、ワインリストを僕に渡してくれるんです。メニューと食事をご一緒する方の顔ぶれを見て、その場にあう最高のシャンパーニュやワイン選びを任せてくれます。
最高峰の良い状態を知り、シャンパーニュに対する基本軸が確立したことで、シャンパーニュのテイスティングに対する揺るぎない自信ができたこと。それによって「ワインリストを僕に渡してくれる」という信頼を得たことが、人生変わったと実感しますね。
以前、六本木にある一流ホテルのBARでルイナールのブラン・ド・ブランを飲んだときに、「シャンパーニュの宝石」と呼ばれるルイナールなはずなのに、本来の力強いシャルドネも感じず、泡も立ってないし、力強さも全く無いという経験をして、そのときに二回ほど交換してもらった経験があります。
本当にシャンパーニュの最高峰を知ったからこそ、まだまだ上を知りたいという渇望が湧き上がります。
⑥そのワインに出会う前の岡野さんにとってワインとは?
昔は、ビール党でした。仕事終わって、家に帰って食事のときにビール1リットルくらい毎日飲んでましたね。ビール、ワイン、焼酎、ウイスキー、日本酒、全て酔うためのツールでした。
⑦今の岡野さんにとって、ワインとは?
ワインは、とても個性のある人生のパートナーです。
例えば、「シャトー・タルボ1985」という同じ銘柄、同じ造り手、同じ年代のワインが二本あったとしても、一方は、ユーロカーブ(EUROCAVE)のワインセラーに保存している。もう一方は、冷蔵庫や日陰で保管している。
その二本のワインは、輸送方法や保存方法も違うので、これまで歩んできた歴史は違うんですよね。だから二本のワインは、味も香りも違います。一本一本の個性が違うから愉しいですよね。
そして、ランチ、ディナーの時は料理と会話を盛り上げてくれる達人です。
フランスやモナコでは、ランチやディナーのときに、シャンパーニュやロゼワインが無いと始まりません。モナコにいると、ランチの時間は景色も美しくて愉しいんです。シャンパーニュで会話がスタートして、料理が進む中で、次のワインを考えたりと一人だけで愉しむのではなく、みんなとの会話を盛り上げてくれる達人です。
最後に、ワインは飲めば飲むほど永遠の恋人。
ワインやシャンパーニュを飲めば飲むほど、より美味しい物を飲みたくなりますよね。それは素敵な女性に出逢えば出会うほど、もっと素敵な女性に逢いたくなるのと同じですね。だから、永遠に追い求める恋人のようなものです。
⑧これからオールドヴィンテージワインを愉しむ人に向けて
まずは、良いワインを飲みましょう。レストランだと5万円ほどのワイン。ワインショップだと3万円以上のオールドヴィンテージワインを選んで飲みましょう。ワインBARでグラスで出してくれるお店もありますしね。とにかく良いワインを飲むことが重要です。
ワインの中でも、フランスワインには品格があると思いますので、ボルドー五大シャトーを中心に、オールドヴィンテージワインを「もっと」上を目指している、素敵な仲間と飲むことですね。
「インタビュアー:山下裕司 WRITING:落合予示亜」
●【最後に 】
インタビュー記事中に出てくるエクスプローラーズクラブが主催するワイン会は、一本のオールドヴィンテージワインだけを10名ほどのメンバーでじっくり愉しみ、知識や感想を共有し、お互い学びを得ながら上質で美しい時間を形成する会です。福岡地区のワイン会はインタビュアーでもある山下が開催しています。
EXPLORERS CLUBでは、全国に地区(支部)があり、地区でのワイン会を開催しています。
メンバーになると全国で開催されるワイン会にもご参加いただくことが可能です。EXPLORERS CLUB 福岡では不定期ですがクラブメンバー以外の方にもご参加いただけるオールドヴィンテージワイン会を開催しています。
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