【私の人生を変えた一本のワインNo.33】サント・ジャクリーヌ・リヴザルト1978
- 私の人生を変えた一本のオールドヴィンテージワイン
- 本日インタビューしたのは、この方
- ①人生を変えた一本のオールドヴィンテージワインは、何ですか?
- ②なぜ、「リヴザルト1978」を選んだのでしょうか?
- ③サント・ジャクリーヌ・リヴザルト1978。どんな印象でしたか?
- ④どういう企画のワイン会だったのですか?
- ⑤リヴザルト1978を飲んで、人生どのように変わりましたか?
- ⑥リヴザルトに出会う前の北岡さんにとってワインとは?
- ⑦今の北岡さんにとってワインとは?
- ⑧これからオールドヴィンテージワインを愉しむ人に向けて
- ●【最後に 】
私の人生を変えた一本のオールドヴィンテージワイン
この『死ぬまでに飲みたい!おすすめオールドヴィンテージワイン』ブログにお越しいただき、ありがとうございます。
突然ですが、あなたには「人生を変えた一本のワイン」がありますか?大切な人と一緒に記念日に飲むワイン、尊敬する人に薦められたワインなど、あなたにとって特別なワインは何か?
ではなく、、、
本当にそのワインがきっかけで人生を変えたワインをインタビューしてご紹介するシリーズです。それぞれの「人生を変えた一本のワイン」をご紹介しています。
本日インタビューしたのは、この方
北岡 敦子さん
世界最高峰の舞踏会であるモナコ公室主催『薔薇の舞踏会』へ2019年出席。ダンス、ワインにヨット、そして仕事、妻、母、嫁、女性として様々な”わたし”を愉しんでいます。
①人生を変えた一本のオールドヴィンテージワインは、何ですか?
サント・ジャクリーヌ・リヴザルト1978(Sainte Jaqueline Rivesaltes)です。
※サント・ジャクリーヌ・リヴザルトとは?
- 【産地】フランス/ラングドック・ルッション地域
90年以上続く造り手、サント・ジャクリーヌが手掛けるワインであり、長期間にわたりフランスを統治したフランス絶対王政全盛期の国王「太陽王ことルイ14世」も愛し、自ら建設したヴェルサイユ宮殿で楽しんだといわれる天然甘口ワイン。
農薬を使わず有機農法を実践し、発酵の途中に、度数の高いアルコールを添加し、意図的に発酵を止め、ブドウの甘みを残したデザートワインともいわれるワインです。
※1978年(昭和53年)の出来事
成田国際空港が開港。24時間テレビ「愛は地球を救う」放送開始。ピンク・レディーの「UFO・サウスポー・モンスター」や、映画「スター・ウォーズ」が大ヒット。冒険家の植村直己氏が単身犬ぞりで北極点に到達。
②なぜ、「リヴザルト1978」を選んだのでしょうか?
このワインは、2014年に開催された「EXPLORERS CLUB」が主催する『人生で1番好きだった人を想い出しながら飲むワイン会 』に参加したときに飲んだワインです。
EXPLORERS CLUB が主催するワイン会は、一本のワインを10余名で愉しみ、知識や感想を共有し学びを得ながら上質で美しい時間を形成する会です。
私も今まで、ボジョレーヌーボーなどのワイン会などには参加したことはありますが、こういうワイン会に参加したのは初めてで、最初は非常に戸惑いました。というのも、ちょうどこの頃、仕事関係で色々なことに巻き込まれてて、人を全く信じられない時期だったんです。普通に会話できるのですが、人を信じれなくなっていました。
でもこのワイン会で、10人の仲間と一杯のワインをゆっくり時間をかけて、純粋な初恋の頃を語り合い、その時を思い出しながら飲む。このワイン会のおかげで、あの頃のように素直な気持ちで、人ともっと接しようと思えました。そして、EXPLORERS CLUB ファウンダーであるKATO氏と出会い、もう一度、人をちゃんと信じてみようと思いました。その大きなきっかけが、このワイン会でした。
③サント・ジャクリーヌ・リヴザルト1978。どんな印象でしたか?
ワイングラスに鼻を近づけるとブランデーのような香り。甘く切ない恋の話を聞きながら、少しばかりタイムスリップしている気がしてなりませんでした。一口飲んで、初恋時代のことを思い出し始めると、自分が思っていたより当時のことを鮮明に覚えていて、大好きだった人のことを思い出したら、一緒に風景も思い出してきて、夕暮れ時に一緒に草むらに行った風景を思い出しました。
夕暮れどきで、家に帰らないといけない時間だけど、その人の顔を見たいから帰らなかったり、純粋にこの人かっこいいな〜♥ 好きだな〜♥ っていう当時の感情を鮮明に思い出しました。
リヴザルト1978は甘いワインですが、そこから一口、二口、三口と飲み進めていくうちに、初恋の想い出と、このサント・ジャクリーヌ・リヴザルト1978とマリアージュして、それ以上に甘〜く感じました。
思春期のその頃って、ファーストキスもまだなく、ちょっと手が触れたぐらいでドキドキしたお年頃でしたが、「あ〜恋の味って、こんな味だったのかな〜」と。こんなマリアージュもあるんですね。
④どういう企画のワイン会だったのですか?
EXPLORERS CLUB が主催する『人生で1番好きだった人を想い出しながら飲むワイン会 』でした。
このワイン会は、参加者一人一人が語れる範囲で、人生で1番好きだった人の話を語り、その想い出と、このサント・ジャクリーヌ・リヴザルト1978とマリアージュさせて、美しく夜空に昇華させていこうというワイン会。
大人になって、みんなで同じワインを飲みながら、人生で1番好きだった人を想い語り、その美しい純愛の想い出を夜空に昇華させていく過程で出る涙。それは、悲しみの涙ではなく温かい涙でした。その会場の一体感が何よりも心地よく、とても素敵な時間が流れていました。
参加されたみなさんの恋のお話を聞きながら、心地よい空間でほんの少しのリヴザルトをいただく。こんな風に聞く時間はとても豊かです。いい人生の時間を持っているなぁと思います。とても贅沢な時間でした。
⑤リヴザルト1978を飲んで、人生どのように変わりましたか?
それまでは、過去の経験から「どうせ人は裏切るよね、、、」という考え方をしていました。すでに子どもも居て立派な大人なのに、大人になりたくないと。でも、このワイン会をきっかけに、私のことを裏切ろうと裏切りまいと、今、目の前にいる人を信じて、心を通じ合わせようと思うようになりました。そう自分の中で決めました。
あと、私は自分自身の今までの人生の整理をしたくなかったんです。思い出したくない過去もありましたので。でも、このワイン会で、初恋の人のことを思い出して、良いことも悪いことも、今まで生きてきたこと全てが私の人生のストーリーなんだと改めて気が付きました。これらがあったから、今の私がいるんだなと。おかげで、しっかり整理つけることができました。
⑥リヴザルトに出会う前の北岡さんにとってワインとは?
ワインは、アルコールの一種で酔うためのツールでした。とはいっても、ワインはほとんど飲んだことありませんでした。主人も飲みますし、お酒を飲む友達が多かったので、飲む時は一緒になって、かなりの量を飲んでいました。
⑦今の北岡さんにとってワインとは?
今は、主人もワインを楽しむようになりましたので、主人と一緒にワインを飲む時間が作れています。子供の話や仕事の話、そして「2人になったらどうする?」という夫婦の未来の話ができるようになりました。夫婦がいて、そこにワインがあれば「情愛」という文字が浮かぶような、とても彩り豊かな時間を作れます。それはすごく良かったです。
⑧これからオールドヴィンテージワインを愉しむ人に向けて
みんなでワインを飲むときに、先に話の話題を決めてワインを選んだりするともっと楽しめると思います。これからの生き方について、未来を話せるような時間にするといいですよね。誰とどんなワインを飲むのか? これに尽きますね。
「インタビュアー:山下裕司 WRITING:上堀内弘樹」
●【最後に 】
インタビュー記事中に出てくるエクスプローラーズクラブが主催するワイン会は、一本のオールドヴィンテージワインだけを10名ほどのメンバーでじっくり愉しみ、知識や感想を共有し、お互い学びを得ながら上質で美しい時間を形成する会です。福岡地区のワイン会はインタビュアーでもある山下が開催しています。
EXPLORERS CLUBでは、全国に地区(支部)があり、地区でのワイン会を開催しています。
メンバーになると全国で開催されるワイン会にもご参加いただくことが可能です。EXPLORERS CLUB 福岡では不定期ですがクラブメンバー以外の方にもご参加いただけるオールドヴィンテージワイン会を開催しています。
こちらの申し込みフォームにご登録いたただきますと『次回の開催案内』をメールにてご連絡させていただきます。
EXPLORERS CLUBの『詳細&ご入会』はこちらです。
<<Explorers Club は2020年11月に解散しました。>>