死ぬまでに飲みたい!おすすめオールドヴィンテージワイン

【 時代を越えて受け継がれるオールドヴィンテージワインを飲んだ方々の体験談をご紹介しています 】

【私の人生を変えた一本のワインNo.14】シャトー・タルボ1985

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【シャトー・タルボ1985】

私の人生を変えた一本のオールドヴィンテージワイン

 この『死ぬまでに飲みたい!おすすめオールドヴィンテージワイン』ブログにお越しいただき、ありがとうございます。

 突然ですが、あなたには「人生を変えた一本のワイン」がありますか?大切な人と一緒に記念日に飲むワイン、尊敬する人に薦められたワインなど、あなたにとって特別なワインは何か?

 ではなく、、、

 本当にそのワインがきっかけで人生を変えたワインをインタビューしてご紹介するシリーズです。それぞれの「人生を変えた一本のワイン」をご紹介しています。

本日インタビューしたのは、この方

手塚 宏樹さん(司法書士

小平市で相続は手塚司法書士代表。在籍250名を超えるEXPLORERS CLUBヨット部 部長。世界最難関七大海峡をディンギーで渡るヨット部『Oceans7』プロジェクト完全制覇。自身も2014年6月にドーバー海峡を制覇。世界最高峰の舞踏会 モナコ公室主催『薔薇の舞踏会』5年連続出席。

 

①人生を変えた一本のオールドヴィンテージワインは、何ですか?

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シャトー・タルボ1985

2014年2月に、EXPLORERS CLUB 主催のワイン会で飲んだ『シャトー・タルボ1985 』34年前のワインです。

※シャトー・タルボ(Chateau Talbot)とは?

シャトー・タルボ(Chateau Talbot)は、凝縮しつつもなめらかなスタイルは、まさにボルドーワインの優雅さと偉大さの典型。

所有するブドウ畑の面積は「107ha(ヘクタール)」と、メドック地区でも2番目の大きさを誇っている。タルボはボルドーでは唯一、手摘みで収穫されたブドウを、余分な水分を飛ばすために温風の出るトンネルをくぐらせる。元来ピーチなどのデリケートなフルーツに施されてきた手法である。

15世紀のイギリス統治時代にサン・ジュリアン一体をタルボ将軍が治めていた。タルボ将軍はイギリスの歴史の中でも名将として有名で、シェイクスピアの「ヘンリー6世」にも出て来る、英国人にとっては歴史上の英雄です。

これが名前の由来で、1453年にカスティヨンの戦いで敗れた、イギリス人のギィエンヌ総督、英軍指揮官タルボ将軍、シュルベリー伯爵にちなんだもの。

※1985年(昭和60年)の出来事

日本の内閣総理大臣は、自由民主党中曽根康弘氏。

男女雇用機会均等法が成立。群馬県御巣鷹の尾根に墜落した『日航ジャンボ機墜落事故』もこの年。初の日本人宇宙飛行士誕生し、携帯電話の先駆けとなるショルダーフォン(NTT)も登場。

ファミコン用ソフト『任天堂スーパーマリオブラザーズ』が発売され空前の大ヒット。ヒット曲はチェッカーズの『ジュリアに傷心』で、映画では『ゴーストバスターズ』がランキングNo.1になっている。

 

②なぜ、「シャトー・タルボ1985」を選んだのか?

 2014年2月に、EXPLORERS CLUB ファウンダーのKATO氏から「シャトー・タルボ1985」の紹介があり、即購入したところ、KATO氏から「みんなで一緒に飲みませんか?」というお誘いをいただき、ワイン会を開催することになりました。

 そもそもワインなんかよく分からない状態でしたが、このワイン会では抜栓に指名され、抜栓をさせて頂きました。抜栓のときもソムリエナイフのスクリューの角度など、KATO氏の細かく丁寧なアドバイスにより、15分ほどで見事に抜栓。

 生まれて初めてのオールドヴィンテージワイン。そしてその抜栓。「人生を変える運命の一本」になりました。

 

③どのように愉しんだのですか?

 それまでワインに、ほとんど興味ありませんでしたので、居酒屋で出てくるような、飲んでもそんなに重たくないワインしか飲んだことがありませんでした。「シャトー・タルボ1985」を見て、透き通った赤ではなく、濁ったような赤色にビックリしましたね。

 このワイン会で、オールドヴィンテージワインの飲み方、注がれたらグラスを持ち上げ斜めにして色を見ることや、鼻だけグラスに入れてまず香りを嗅ぐことや、スワリングの方法など、まだ色々とありますが、そのときに初めて具体的に愉しみ方を教わりました。

 

 参考までに、ワイン評論家のロバート・パーカー氏は、この「シャトー・タルボ1985」を89点と評価しています。

1985年のタルボは1982年ものを小型にしたようなワインであり、現在、飲むのにはうってつけである。色は非常に深みがあり、熟した、豊かなベリーのような香りがあり、しなやかで肉付きがよく、ミディアムボディである。たっぷりとした果実味があり、フィニッシュはなめらかで優雅で、すばらしくバランスがよい。

ロバート・パーカーボルドー第3版」より引用】

 

④「シャトー・タルボ1985」はどういう存在ですか?

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シャトー・タルボ

 この「シャトー・タルボ1985」が、今でも自分の中のワインの基準になっています。すべてのワインを「シャトー・タルボ1985」と比べて、どうなんだ?という見方ができるようになりました。それまでは、比較も出来ませんでしたからね。

 これは、味を比較してワインの優劣を付けるという意味ではなく、自分の中での絶対値として揺るがない基準のようなものです。タルボを基準として、今飲んでいるワインの素晴らしさを見つけていく基準ですね。

 その後も「シャトー・タルボ1985」を3回ほど飲んでいますが、私の中でのオールドヴィンテージワインの基準となるワインは、初めて飲んだ時のタルボですね。

 

⑤これまでの手塚さんにとってワインとは?

 ビール、焼酎、ワインという酔うためのアルコールの中の一つでした。全部同じ位置づけでした。そして、ほとんど飲んだこともありませんでした。私の人生にワインというものは、存在してなかったくらいです。

 

⑥今の手塚さんにとって、ワインとは?

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ウルトラワイン会

 人生を愉しむためのツールというのが当然ありますが、ワインという飲み物というよりも、コミュニケーションツールとしても、私の人生にどっぷり存在しています。

 赤ワイン・白ワインしか認識がなかった世界から、ワインの奥深い世界が一気に開けました。もっとワインのことを知りたいと思うようになりました。これがきっかけで、ファウンダーであるKATO氏のモナコの自宅のワインセラーから持参された、総額5,000万円以上のワインが並ぶ、EXPLORERS CLUB 主催「ウルトラワイン会」に参加することができました。

  • 1968 Château Calon Segur(シャトー・カロン・セギュール
  • 1968 Château Petrus(シャトー・ペトリュス)
  • 1959 Bollinger(ボランジェ)特別枠
  • 1958 Château Lafite-Rothschild(シャトー・ラフィット・ロートシルト
  • 1938 Château Lafite-Rothschild(シャトー・ラフィット・ロートシルト
  • 1874 Château Lafite-Rothschild(シャトー・ラフィット・ロートシルト
  • 1918 Château Latour(シャトー・ラトゥール
  • 1918 Château d’Yquem(シャトー・ディケム)
  • 1811 Camus Napoleon Grandemarque Cognac(ナポレオン・グランコニャック)

 

⑦ヨットで海峡横断した仲間と一緒に飲みたいワインは?

『手塚さんといえば、EXPLORERS CLUB のヨット部 部長。現在250名のメンバーが在籍するヨット部は、世界で最も難易度が高いとされる七つの海峡「オーシャンズセブン」を全海峡を2018年に制覇している。そこで、ディンギーヨットで海峡横断した後に、どんなワインを飲んでお祝いするか?についてお聞きしました。』

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ヨット海峡横断

 ヨットで海峡横断した後に、どんなワインを飲むかといわれれば、ワイン限定であれば「シャトー・デュケム」ですが、でもやはり1911年に一人のシャンパーニュ愛飲家の情熱が造り上げた「SALON(サロン)」でお祝いしたいです。

 このSALON(サロン)は、数多あるシャンパーニュ・メゾンにあって、唯一無二の存在です。250名を超えるヨットメンバーを代表して海峡横断したメンバーには敬意を評して、シャンパーニュ「SALON(サロン)」でお祝いしたいですし、やはり部長としては、EXPLORERS CLUB メンバーとして「SALON(サロン)」のように唯一無二の存在になってほしいというのがあります。

 ヨット部の冒険についてはこちらのブログ『エクスプローラーズクラブの冒険』をご覧ください。海峡横断達成したメンバーの体験談などがあります。

 

⑧これからオールドヴィンテージワインを愉しむ方に一言

 素敵な仲間と一緒に飲むということですね。そして、そんな仲間たちと一緒に飲む空間では、ワインの知識など細かいことは気にせずに、本当に良いワインを愉しみましょう。中途半端なワインではなく、みんなで割り勘して、五大シャトーとか、良いワインを一本買ってみんなでその一本を飲みましょう。勉強しないと愉しめないということはないので、まずは愉しみましょう。

 そして、飲んだワインの銘柄を記録しておくために、エチケットの写真を撮っておきましょう。このワインを飲んだことがあるというのは、会話の切口になることがあるからですね。ワインは、人生を愉しむツールでもありますし、コミュニケーションツールでもありますからね。

 私は、ワインに人生を捧げる人になりたいのではなく、ワインを分かっている面白い男になりたいのです。

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オールドヴィンテージワイン、一緒に愉しみましょう!

 

●【最後に 】

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 インタビュー記事中に出てくるエクスプローラーズクラブが主催するワイン会は、一本のオールドヴィンテージワインだけを10名ほどのメンバーでじっくり愉しみ、知識や感想を共有し、お互い学びを得ながら上質で美しい時間を形成する会です。福岡地区のワイン会はインタビュアーでもある山下が開催しています。

 EXPLORERS CLUBでは、全国に地区(支部)があり、地区でのワイン会を開催しています。

 メンバーになると全国で開催されるワイン会にもご参加いただくことが可能です。EXPLORERS CLUB 福岡では不定期ですがクラブメンバー以外の方にもご参加いただけるオールドヴィンテージワイン会を開催しています。

 こちらの申し込みフォームにご登録いたただきますと『次回の開催案内』をメールにてご連絡させていただきます。

 EXPLORERS CLUBの『詳細&ご入会』はこちらです。

 

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